カクテルレシピ一覧 [ア 101〜200]
1. 由来
カクテルは18世紀末から19世紀にかけて、アメリカで始まったもので、カクテルの名の由来についてはいろいろな説がある。古代メキシコのトルテカ人の一貴族が珍しい調合酒をつくって、美しい娘のコキトルXochitolの手で国王に献上したところ、王は非常に喜んでこの酒をコクトルXoctlと命名したという説、またアメリカ、ニュー・オーリンズの薬酒商、アントニー・ペイショーが調合した卵酒のような混成酒を人々がコクテエーといって愛飲したのが始まりという説、またcock tail(おんどりの尾)に由来する説もある。いずれにせよ18世紀の末にアメリカで発達し、20世紀になって世界に普及した。日本では明治初期に鹿鳴館(ろくめいかん)で供されたという。1920年代には東京にカクテルバーが開かれた。
2. 種類
カクテルの種類は数千種あるといわれるが、大きく分けて、ショートドリンクスとロングドリンクスに分かれる。
ショートドリンクスはいわゆる本格カクテルであり、そのなかには、ジンをベースにしたマテニー(マティーニ)、ギムレット、ウイスキーをベースにしたマンハッタン、オールドファッション、ブランデーをベースにしたアレキサンダー、サイドカー、ウォツカをベースにしたスクリュードライバー、ラムをベースにしたダイキリなどがある。これらはいずれもカクテルグラスを用い、量は60ミリリットル程度で、二口(くち)か三口で短時間に飲み干すのが正しいとされている。そのほか変わったものとしてプースカフェとフラッペがある。前者は、リキュールや蒸留酒、シロップなどいろいろな色彩のものを、比重の重いものから順に混ざらないようについだもので、かつて五色酒といわれて流行したプースカフェナンバーワンやエンゼルキッスなどがある。後者のフラッペは、細かく砕いた氷をグラスに山盛りに詰め、リキュールなどを注ぎ、カットストローで飲む。ベネディクティンフラッペなどが知られている。
ロングドリンクスは比較的時間をかけて飲むもので、量も多くつくられる。フィズ(泡)は蒸留酒に炭酸水と氷を加えた飲み物で、ジンフィズが有名。ハイボールは蒸留酒を炭酸水で割った飲み物をいい、ウイスキーを用いたものがよく飲まれる。サワーは蒸留酒などに酸味を加えた飲み物で、ウイスキーサワーなどがある。クーラーは酒精含有と無酒精のものがあり、前者は蒸留酒にレモンジュース、ライムジュースなどの甘酸味を加え、ジンジャーエール、ソーダなどで割った清涼感のある飲み物で、ボストンクーラーなどが知られている。ジュレップは凍る寸前に飲むミントの香りをもった飲み物で、タンブラーに砕氷を詰め、別のグラスに酒をつぎ、ミントの若葉と砂糖を加えて軽くつぶし、ミントを除いてから前のタンブラーについで、表面が氷結するまでスプーンで混ぜる。かならずミントの小枝または葉を飾りにつける。ラムジュレップなどがある。コブラーは暑いときの疲労回復によいとされる飲み物で、砕いた氷とフルーツシロップとベースとなる酒の混合酒である。クラレットコブラーなどがある。デージー(ヒナギク)は蒸留酒にレモンジュース、ライムジュース、シロップ、砂糖などの甘酸味を加えた飲み物である。スリングは蒸留酒にチェリーブランデーなどの甘酸味をつけ、水で割ったもので、シンガポールスリングなどがある。そのほかアメリカの代表的な飲み物にエッグノッグがある。これは卵と牛乳と酒からなる滋養に富んだもので、クリスマスなどによく飲まれる。パンチはパーティー用飲み物としてつくられ、クラレットパンチなどが有名である。
3. 作り方
各カクテルにはそれぞれ処方が決められており、それに従ってつくる。材料を混ぜ合わせる方法には、シェーカーを使う方法とミキシンググラスで混ぜる方法(ステア)がある。前者はジュース、砂糖、ミルク、卵など混ざりにくい材料を使う場合に用いる。後者は酒と酒、酒とシロップなど比較的混ざりやすいものを使うときに用いる。いずれも決まった分量の酒などを入れ、その後氷を加え、手早くシェークするか、ステアすることが必要である。
4. 飲み方による分類
カクテルは冷たい飲み物であるから、温まらないうちに飲み干す。なおカクテルは飲む時と場所によって種類が異なる。それを分類すると次のようになる。
(1)アペタイザーカクテル 食欲増進の意味で飲まれる軽いカクテル。マンハッタン、マテニーなど。
(2)クラブカクテル オードブルやスープのかわりに供され、色が美しく滋養に富んだカクテル。クローバークラブ、バーミューダローズカクテルなど。
(3)アフターディナーカクテル 食後のカクテルで甘味の強いもの。アレキサンダーなど。
(4)サパーカクテル 晩餐(ばんさん)用の辛口カクテル。アブサンカクテルなど。
(5)ナイトキャップカクテル 就寝前のカクテル。コアントロー、アニスやエッグブランデーを用いたカクテルが多い。
(6)シャンパンカクテル 祝宴に用いられるカクテル。
5. 原料
カクテルの製法は、ベース(基酒)を決め、これに味や香り、色を添えていく。果実(果汁)としてはレモン、オレンジ、ライム、グレープフルーツ、オリーブ、チェリーなどが使われる。そのほか、甘味用に各種シロップ、味を引き締めるためにビターズ(苦味酒)や各種香辛料、ロングドリンクスでは各種ソーダ類が使われる。また副材料としてミルク、クリーム、卵、砂糖が用いられ、ミネラルウォーターと氷は必需品である。ベースとしてはジン、ウイスキー、ブランデー、ウォツカ、ラム、焼酎(しょうちゅう)などの蒸留酒がおもに使われるが、アブサン、アニゼット、アプリコットブランデー、キュラソーなどのリキュールをベースにしたり、ベルモット、シャンパン、ワイン、清酒をベースにしたカクテルもある。
6. 器具
カクテルに使う用具としては、混合用のシェーカーやミキシンググラス、かき混ぜるバースプーン、ミキシンググラスにかけて氷とカクテルを分けるのに使うストレーナー、酒の量を測るジガー(メジャーカップ)、ジュースをつくるスクイザー、氷割り用のアイスピック、氷を入れるアイスバスケット、ビターズを入れるビターズボトルなどがある。カクテルを入れるグラスは、ショートドリンクスのカクテル用にはカクテルグラスが、またハイボールやフィズなどのロングドリンクスには中形タンブラーが、サワーやパンチにはそれぞれサワーグラス、パンチグラスが使われる。
[ 執筆者:原 昌道 ]
* Aa101. アップルジャック・サワー(Applejack Sour)
[使用グラス]サワーグラス
[技法]SHAKE
[副材料]オレンジスライス、マラスキーノチェリー
[使用材料]アップルジャック45ml、ライムジュース15ml、レモンジュース15ml、シュガーシロップ1tsp.グレナデンシロップ1dash、ソーダ適量
* Aa102. アップルジャック・コリンズ(Applejack Collins)
[使用グラス]氷入りコリンズグラス
[技法]BUILD
[副材料]レモンスライス、マラスキーノチェリー
[使用材料]アップルジャック45ml、レモンジュース15ml、シュガーシロップ1tsp.ソーダ適量
* Aa103. アップルジャック・クーラー(Applejack Cooler)
[使用グラス]氷入りタンブラー
[技法]SHAKE
[使用材料]アップルジャック45ml、ブランデー1/2tsp.レモンジュース1/2tsp.シュガーシロップ1/2tsp.ソーダ適量
* Aa104. アップル・ブロー・フィズ(Apple Blow Fizz)
[使用グラス]氷入りタンブラー
[技法]SHAKE
[使用材料]アップルジャック60ml、レモンジュース4dashes、シュガーシロップ1tsp.卵白1個、ソーダ適量
* Aa105. アップル・ブランデー・ハイボール(Apple Brandy Highball)
[使用グラス]氷入りタンブラー
[技法]BUILD
[副材料]レモンスライス
[使用材料]カルヴァドス45ml、ジンジャーエール適量
* Aa106. アップル・ブランデー・カクテル(Apple Brandy Cocktail)
[使用グラス]カクテルグラス
[技法]SHAKE
[使用材料]カルヴァドス10/12、グレナデンシロップ1/12、レモンジュース1/12
* Aa107. アラゴ(Arago)
[使用グラス]カクテルグラス
[技法]SHAKE
[使用材料]ブランデー1/3、クレームドバナナ1/3、生クリーム1/3
* Aa108. アルゴンクイン(Algonquin)
[使用グラス]氷入りオールドファッションドグラス
[技法]SHAKE
[使用材料]ライウイスキー30ml、フレンチベルモット15ml、パイナップルジュース15ml
* Aa109. アビエーション(Aviation)
[使用グラス]カクテルグラス
[技法]STIR
[使用材料]バーボンウイスキー1/2、グレープジュース1/2
* Aa110. アイリッシュ・リッキー(Irish Rickey)
[使用グラス]氷入りタンブラー
[技法]BUILD
[副材料]カットライム
[使用材料]アイリッシュウイスキー45ml、ライムジュース15ml、ソーダ適量
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